更年期障害について
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更年期障害ってどんな病気?
監修:東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
茨城県地域産科婦人科学講座 教授
寺内 公一 先生
更年期障害ってどんな病気?
女性のからだは女性ホルモン(エストロゲン)の影響を受けており、ライフステージによってその分泌量が大きく変化します。特に、エストロゲンの分泌量が大きくゆらぎながら減少する更年期(45〜55歳)は心身にさまざまな症状が現れることがあり、これらを総称して「更年期症状(障害)」と呼びます。

女性ホルモン(エストロゲン)の働き
- 脳 記憶力・認知力を保つ
- 神経 自律神経・感覚神経のバランスを保つ
- 乳房 乳房を発達させ女性らしい体をつくる
- 心臓・血管 動脈硬化を防ぐ
- 子宮 妊娠の準備を整える
- 泌尿器 泌尿器機能を保つ
- 皮膚
コラーゲンや水分量を調整し
張りやうるおいを保つ - 骨 骨量を保つ
- 脂質代謝
LDL-C(悪玉コレステロール)を減らす
HDL-C(善玉コレステロール)を増やす

女性ホルモン(エストロゲン)分泌量 イメージ
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更年期とともに・・・この大切な女性ホルモンを産生する卵巣は、40歳を過ぎる頃から働きが低下しはじめ、女性ホルモンの量が減少していきます。これに伴って規則的だった月経の周期が乱れはじめ、さまざまな更年期症状を自覚することがあります。さらに、閉経後数年を経過すると骨粗しょう症や動脈硬化など生活習慣病のリスクが高くなります。
どのような症状がでますか?
更年期にはさまざまな症状が現れますが、人によって症状の種類や程度は異なります。

更年期を迎えたら
更年期をいきいきと過ごすためには、日々の生活習慣を見直して健康的な生活を心がけることが大切です。また、更年期症状がどうしてもつらいときは、産婦人科や女性外来、更年期外来などを受診しましょう。
- 適度な運動 体を動かすことで血行がよくなり、更年期の症状がやわらぎます。日常的に運動を続けるには、体への負担の少ないストレッチやウォーキングがおすすめです。
- バランスのとれた食事 更年期は基礎代謝が低下し、生活習慣病などにかかりやすくなります。塩分を控え、ビタミンやカルシウムなどを多めに摂取する食事を心がけましょう。
- 医療機関への受診 生活習慣を見直しても症状がつらいときは早めに医師に相談しましょう。産婦人科は、女性を生涯にわたってサポートする診療科です。気軽に相談してみましょう。