DX推進への取組み
DX戦略の概要
ビジョン
「デジタル変革による効率的業務への進化と高付加価値の創造」
デジタル基盤の構築を軸に、バリューチェーン全体の効率化による業務の高度化に加え、新ソリューション創出と高付加価値の創造を目指します。
DX戦略
中期経営計画期間において、基幹システム刷新(土台)× 部門DX(実践)× 人財育成(エンジン)の三位一体で推進し、さらにその先を目指すための基盤を整備します。
基幹システム刷新
ERP(企業資源計画)システムの刷新により、属人化からの脱却(Fit to Standard)による業務プロセスの整理と永続的な基盤整備を進めます。同時に、周辺システムとも連携し、情報・データの一元化による運用管理の効率化と経営・現場判断の効率化を目指します。
部門DX
医薬事業本部では、営業活動にデジタルツールを導入することで活動をデータ化し、MR(医療情報担当者)活動だけでなく営業支援部門を含めて生産性の向上を実現します。
生産本部では、MES(製造実行システム)、LIMS(試験室情報管理システム)及び教育管理システムの導入により、紙記録の電子化及びデータ化とともに手作業のシステム化を実現し、変更申請書作成支援にAIの活用を進めます。
信頼性保証本部では、文書管理システムの導入による業務の電子化を進めます。
研究開発本部では、申請書作成支援ツール導入、創薬シーズ探索へのAI活用を進めます。
経営戦略本部では、文献に関する統合ツールを導入することで社内一元管理の実現を目指します。
経営管理本部では、経費精算システムの刷新による申請・承認業務の効率化と管理機能とガバナンス強化、人事関連システムの更新では当社に適した管理機能強化とユーザーの利便性向上を目指します。
人財育成
DX戦略の基盤として、経営層を含めた全社員に対して標的型攻撃メール訓練をはじめとする情報セキュリティ教育を徹底し、ITリテラシー向上とリスク管理能力の強化を図ります。
また、各本部のDX推進担当者(DXアンバサダー)を選出・育成し、IT資格取得支援やプロジェクトマネジメント研修を通して、現場の課題解決と部門間を横断した全体最適を推進します。
さらに、全社員向けのITミニクイズを定期配信してITに触れる機会を日常化することで、組織全体の知識レベルを底上げします。
これら一連の取り組みと並行し、生成AI等の積極的な活用やコミュニケーションツールの刷新を進めることで、業務の高度化と変革を支える柔軟な組織文化を醸成してまいります。
三位一体のシナジー
標準化された「データ(基幹)」を、習熟した「人財(育成)」が、各現場の「業務(部門DX)」で最大限に活用することで、効率化の先にある「高付加価値の創造」を加速させます。
ロードマップ
推進体制
全社横断的な統制と現場主導の変革を両立させるため、以下の体制で推進します。
- デジタル投資委員会の設置: 経営目線で施策の優先順位付けと投資判断を行う仕組みの構築を目指します。
- DX推進委員会の設置: ICT統括部と各部門の推進者(DXアンバサダー)が密に連携し・情報交換を行い、現場の意見と全社最適に視点でDX施策の立案から運用まで関与します。
KPI
長期ビジョンおよび中期経営計画の達成に向け、以下の具体的な指標(KPI)を設定し、進捗を管理しています。
-
1. 基幹・部門システム刷新
2027年10月
運用開始- 現状の業務フローを見直し、属人化からの脱却(Fit to Standard)を図る
- アドオン数を50件以下に抑制
-
2. 部門DXの推進
2029年9月末
目標- 紙媒体の電子化率:90%以上
- 管理工数:20%以上削減
-
3. DX人財育成
2029年9月末
目標- 全社員向けのITミニクイズ受講率 100%
- ITパスポート 全社員の10%以上取得
リスク管理・セキュリティ対策
当社は、DXの推進による革新的な医薬品・サービスの提供にあたり、高度な創薬データおよび、製品の安定供給を支える基幹システムの保護を最重要課題と位置づけています。
「情報セキュリティ基本方針」に基づき、以下の3軸を中心に、強固で柔軟なサイバーセキュリティ対策を策定・実施しています。
1. サイバーセキュリティ対策状況
巧妙化・高度化するサイバー攻撃から経営資産を守るため、防御、検知、復旧の各フェーズにおいて多層防御体制を構築しています。
ガバナンス体制
IT部門およびリスク管理委員会による連携体制のもと、全社横断的なリスク管理を徹底しています。
継続的な最適化
セキュリティ対策は「導入して完了」ではなく、日進月歩の技術動向や社会情勢を注視し、既存システムの集約化や最新ソリューションへの刷新など、環境変化に応じたタイムリーな高度化を継続的に実施しています。
2. ゼロトラスト化の推進
働き方の多様化やクラウド利用の拡大に対応するため、従来の「境界防御」に依存しない「ゼロトラスト・アーキテクチャ」への転換を加速させています。
エンドポイントの保護
すでにSASE(Secure Access Service Edge)の導入を完了し、PCやスマートデバイス等のデバイスを問わず、場所を選ばない安全なアクセス環境を実現しています。
OTネットワークへの展開
ITネットワークのみならず、工場の生産設備等を含むOT(制御技術)ネットワーク領域においても、ゼロトラスト概念に基づいたセキュリティ対策に着手しています。
今後の展望
今後は、全てのサーバーおよび各拠点間通信のマイクロセグメンテーション(ネットワークの細分化と権限制御)を順次実施し、万が一の侵入時にも被害を最小化できる、より強靭なインフラ基盤の構築を目指します。
3. 従業員への継続教育
セキュリティ対策を実効性のあるものにするため、全従業員の意識向上を図っています。
継続的な学習
全従業員を対象としたeラーニングや、最新の脅威動向を反映した情報セキュリティ研修を定期的に実施しています。
実戦的な訓練
標的型攻撃メール訓練を継続して行い、不審なメールに対する判断力と、有事の際の初動報告体制の徹底を図っています。
組織全体のリテラシーを高めることで、「人」と「技術」の両面から、安全安心なDX推進基盤を維持してまいります。
具体的な環境整備状況
これまでのDX取り組みと今後

