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ホルモン剤に経営資源を集中

富士製薬工業(代表取締役今井博文氏)は、来るべきジェネリック大再編時代に備えて、極めて明確な企業体質強化策で万全を期す構えだ。今井氏は、2008年9月期までの中期経営計画を、将来的に現在の売り上げ規模(約100億円)の数倍に拡大するための準備期間と位置づけた上で、同社の事業戦略を得意分野(強み)であるホルモン剤に経営資源を集中し、得意でない分野の経口剤などでは積極的にアライアンスを展開していくことにしている。04年9月期決算では、目標としていた売上高100億円に到達しなかったが、対前期比11.7%の二桁成長により96億9400万円を確保した。今後予想される外資の攻勢に対抗すべく、前述の基本戦略を堅持してGEメーカーとして生き残っていく覚悟が、今井氏の温和な表情にも漲っているのをはっきりと見て取れる。
主力と非主力を徹底的に区別
富士製薬工業の強みである主力のホルモン剤では、日本ケミカルリサーチとバイオ応用医薬品の開発を昨年からスタートさせており、これにDDS製剤、新効能医薬品などを加えた数事業に経営資源を集中して中計中に具現化する方針だ。
生産部門においてもホルモン剤に特化して、注射剤の新しいプレフィルドシリンジのライン増設を今年予定しているほか、固形剤では富山工場の敷地内に専用工場を5月頃に新設し、来春以降の稼動を目指す。

同社では、ブロックバスター経口剤をほとんど持っていない。「これから先行GEメーカーを追うのは現実的ではない」との認識から、欧州で実績のある大手GEメーカーと提携して国内事業を立ち上げていく方法を採る。得意でない分野は、徹底的に割り切って事業展開する姿勢を貫く。受託体制については、07年から上市予定の新薬(固形ホルモン剤)を受託する予定であり、設備・管理面で規制が厳しい欧米の基準を睨んで準備を進め、「ホルモン剤では、世界へ供給できるレベルを目指す」と得意分野でのグローバル戦略も念頭にある。
GE再編時代に向けた準備
ブランド医薬品数品目(ホルモン剤)の承継も決まり4月から販売するが、さらに数社と商談中である。これらは全て欧州企業であり、既にマーケットが存在するものを引き継ぐ形だ。

強力なGE外資メーカーが日本に参入するための動きがあるとも言われており、今井氏は、その事態に対応して独立した日本企業として生き残っていくため方策を今、真剣に考えておく必要を強く認識している。「フォローの風が吹いているからといって、全般的に手を広げてはいけない。大手外資が参入してきても大丈夫なように、基盤整備しておくことが基本だ」とし、自社の得意分野以外に手を広げる危険性を示唆した。
GE市場拡大の課題
GE市場拡大は、外来では一般名処方の普及定着、注射剤では入院包括化(DPC)の早期普及がキーポイントだと今井氏は指摘する。
来年の医療保険改革でも新たな動きがあるだろうが、この切っ掛けがない場合、市場拡大は足踏み状態に陥ることも予想される。
「強烈な危機感」を抱いてバイオ医薬品などの新規分野にも布石をうちつつ、一般名処方の普及に応じて年内にも経口剤の合弁会社を設立するなどの手だてを講じている。
普及によって不要なGEは除外される。「いくつものハードルを越えた企業だけが生き残る。
本当に必要なGE医薬品を提供することで、医療経済の改善にも貢献していきたい」とGEメーカーとしての存在意義を強調する。
薬事日報 2005年3月4日掲載
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